サン・テミリオンの「グラシア」と言えば、すでにこのAOCにおけるトップクラスの造り手として知られているシャトーでしょう。
オーナーのミシェル・グラシア氏の本業は、歴史的建造物修復の専門家。
義理の母が所有していた畑を相続し、1998年から自身でグラシアを手掛けています。
彼のこだわりは、収穫において細かい手作業を得意とする自分の修復会社の従業員を総動員して行い、さらに「余計な動作で疲労を招かないよう、収穫用のカゴはカートに載せて動かし、地面には置かせない」「除梗は手作業で行った上、果実をふるいにかけて不純物を取り除く」等の徹底ぶりを見せています。
なにしろ、45名の手作業で行うこの除梗にかかる時間は、のべ2000時間≒83日間というのですから驚きです!
セパージュはメルローが8割方を占めていますが、その凝縮感の高さとバランス感の秀逸さには、年季の入ったボルドーファンも舌を巻くとのこと!
2007年ヴィンテージは、パーカーポイント90点獲得と、流石の仕上がりです!